
マクロも超望遠も楽しめる便利コンデジLUMIX DC-TX3レビュー
今回は、2026年5月に発売されたパナソニックの高倍率ズームコンパクトデジカメ「LUMIX(ルミックス) DC-TX3」(以下TX3)の使ってみたレビューです。
TX3ですが、このサイズのコンデジでは随一の超望遠撮影が可能という、割と”とがった”スペックです。
が、翌6月に同社から発売された「LUMIX DC-L10」(APEX RENTALSで取り扱い無し)の方に話題を奪われてしまっていて、なんとも不憫な子なんです。
そういうこともあり、日の目を見させてあげたい気持ちから今回の記事が書かれたわけですが…個人的な感想を包み隠さず言ってしまうと、「刺さる人には刺さるだろうけどいろいろと惜しいカメラ」と言う、全力で推しきれない結果となりました。
別にディスっているわけではなく、100点満点中60点みたいなカメラだったというわけで…さっそくですがまずは良いところと悪いところをあげてみます。
今回使用したカメラ
LUMIX DC-TX3 の良いところ
LUMIX DC-TX3 の悪いところ
LUMIX DC-TX3 のライバルとなるカメラ
LUMIX DC-TX3 を使って感じた「良かった点」
広角から超望遠まで幅広く対応できる
コンパクトデジカメながら広角24mmから超望遠360mmまで撮影できる、非常に頼れるスペックです。
超望遠域は広角域と比べるとさすがに画質が下がりますが、「もう少しアップで撮りたいとき、あきらめずに超望遠で撮れる」という切り札的な安心感があります。
何でも撮れるので、日常のスナップ撮影はもちろん旅行やイベントなどでも活躍しやすいはず。
以下は同じ位置からの最広角と最望遠の写真です。
マクロ撮影にも強め
被写体にかなり近寄って撮影できるため、表現の幅が大きく広がっています。
レンズの先端から少し離れるだけでピントが合うため、接写が好きな人にはたまらない性能です。
フォーカスモードで「ズームマクロ」を使えばさらに最大3倍までデジタルズームが可能(RAW撮影は不可)。
肉眼では見えにくい世界も撮影できます。
小さくて軽い
コンデジなんだからそりゃそうでしょ、と思われるかもしれませんが、360mmもの超望遠撮影をこなせるカメラとしては、破格のサイズ感です。
ギリギリポケットに入れることもできるため、撮ろうと思ったらすぐに写真を撮ることができます。
せっかくのカメラですから、写真を撮ってなんぼです。鞄の中に入れっぱなしにしていたら取り出すのが面倒になってしまいます。それを防げるのは大きな利点だと思います。
内蔵フラッシュがある
小型カメラにはフラッシュは内蔵していないのが普通、あったら加点できるうれしいポイントだと思います。
夜景や暗いシーンでフラッシュが使えるなら、積極的に活用していきたいですね。
LUMIX DC-TX3 を使って感じた「悪かった点」
モニターが固定式なので自撮り時に画面確認ができない
液晶モニターが主流のバリアングル式でもなく、チルト式ですらない「固定式」なので、自撮りはもちろん、ハイアングル・ローアングル撮影が厳しいです。
メーカーは「あなたの推し活をサポート」と謳ってますけど、実際に推し活をしている人って、機会があれば自分と推しを一緒に撮影するとかはしないんですかね?
ファインダーが無い
感じ方は個人差があるかもしれませんが、ファインダーはあったほうが便利なのは間違いありません。
細かく設定できないFnとリング&ダイヤル
レンズにリングが1つ、カメラ上部にダイヤルが1つ、と計2つあるのですが、マニュアル時にシャッタースピードと絞りを設定できないのです。なんでもマニュアルで撮るようなカメラじゃないぞ!ってことなんでしょうけど…(現に作例はほぼオートで撮っています)もう少し融通が利くと良かったです。
液晶の表示色数がチープ
これはこのカメラに限ったことでなく、コストダウンを行うための定石なのかもしれませんが、撮った写真を確認するには不十分すぎる解像度でして。
マクロ撮影したあとにカメラのモニターで等倍表示してピントを確認しようとすると「画質悪っ!」と思うのですが、そんな写真でもパソコンへ取り込んで見てみると、画質が悪いなんてことはなく。
これはつまりモニターの表示色数が写真の解像度に対して圧倒的に足りていないのではないかと。仕様を見ても言及を避けていますしね。
絞りが最大でF8までしかない
F8までしか絞れないので、パンフォーカス的に撮りたくても意図しない写真になる可能性はあります。
ちなみに物撮りなどでボケ無しで撮りたいときは、ドライブモードを「フォーカスセレクト」にして、フォーカスブラケット撮影を行って自動合成することで実現はできます。
以下の写真を拡大してみていただくとピントの違いが分かると思います。
なおズームするにつれて最小F値がどんどん大きくなりますが、実際の値は以下のとおりです。
| mm数 | F値 |
|---|---|
| 24mm | f3.3 |
| 28mm | f3.5 |
| 35mm | f3.7 |
| 50mm | f4.2 |
| 70mm | f4.7 |
| 90mm | f5.0 |
| 135mm | f5.7 |
| 160mm | f5.8 |
| 200mm | f6.1 |
| 250mm | f6.3 |
| 300mm | f6.4 |
| 360mm | f6.4 |
付属のハンドストラップがしょぼすぎて使い物にならない
手首に合うように絞ったりすることもできないんので、本当に飾りだけですね。
あと、このサイズ感だと首から下げていたほうがおしゃれに使える気がします。(担当に意見要望は言ってますが)

暗いシーンでピントが合いにくい
これは超供給カメラでもない限り性能的に仕方無いですね、ないものねだり。
その他、気になった点
USB端子がグリップ側にある
一般的なカメラは逆側にあると思うので、カメラを触ったことがある人ほど使いづらいと言いますか気になると言いますか。
レンズリングの感触
硬すぎずスムーズに操作できて良い。
超広角域は撮れない
24mmスタートなのでそれ以上広く撮影できません。
望遠はトリミング(切り取り)すれば画素数は下がるのと引き換えに拡大はできますが、広角はどうしようもありません(パノラマ撮影もないので、広めに2枚撮って手動で合成するとか?)。
とはいえ、24mmは最低ライン、及第点ではありますので、いろいろな面から考慮すると致し方ないといったところでしょうか。
ON/OFFレバーが誤作動しやすい
誤って電源が入っちゃうのは仕方ないとはいえ、電源が入るとレンズが3〜4cm伸びちゃうので、バッグに入れた状態で誤作動でONになったら壊れそうで怖いです。ロック機能が欲しいところ。

ズームバック機能が便利
使う機会は限られますが、超望遠時でもズームバックボタンを推している間だけ広角域に表示が戻るので、目標物を再補足しやすいかなと思います。
RAW現像が画質的に有利
基本的にRAWで撮ったものを現像したほうが雰囲気や全体の完成度は良くなりますが、被写体によっては撮って出しのjpgそのままのほうが良く写ってると思うこともありました。
感じ方は人それぞれだと思いますが、現像したほうが良いシチュエーション、例えば明暗差が激しいときや色味の再現を高めたい被写体などは、RAWで、それ以外は気軽にjpgで撮って楽しむのもありだと思います。
LUMIX DC-TX3 の比較対象となるカメラは?
APEX RENTALSでレンタル中の商品でLUMIX DC-TX3と競合するのは、同じ1インチサイズのセンサーを搭載したコンデジかなと思います。
具体的には以下の3つ。
![]() DSC-RX100M7 |
![]() VLOGCAM ZV-1M2G |
![]() VLOGCAM ZV-1G |
|---|---|---|
| SONY | SONY | SONY |
| 約2010万画素 | 2010万画素 | 約2010万画素 |
| 24-200mm | 18-50mm | 24-70mm |
| 手ブレ補正最大4段 | 手ブレ補正電子式 | 手ブレ補正光学式 |
| 内蔵フラッシュあり | - | - |
| 3.0型チルトモニター | 3.0型バリアングルモニター | 3.0型バリアングルモニター |
| 0.39型ファインダー | - | - |
| F2.8-F11 | W:F1.8〜F9.0 T:F4.0〜F11 | F1.8-F11 |
| 101.6x58.1x42.8 mm | 105.5x60.0x46.7 mm | 105.5x60.0x43.5 mm |
| 約302g | 約292g | 約294g |
| 2019年8月30日発売 | 2023年6月23日発売 | 2020年6月19日発売 |
どれを選ぶかは好みの問題ですが、静止画撮影がメインならRX100M7、動画撮影がメインならZVシリーズといったところでしょうか。
TX3はRX100M7とガチンコ対決となるわけですが、APEX RENTALSではRX100M7が人気です。2019年発売のモデルなので実績が大違いです。
しかもRX100M7はファインダー搭載、モニターもチルト式、さらになぜかほんのちょっとだけ軽い(なんで?)。
で、でもでもっ、TX3は360mmもの望遠撮影ができます!RX100M7は200mmまでですし!!望遠はTX3の勝ちです!!
冗談はさておき、役割が結構違いますね。200mmより先が必要かどうかで選択肢が変わるわけです。
ところでRX100M7は少し古めのモデルというのも気になるところですが…少しっていうか7年も前じゃないですか…。いい加減RX100M8が登場して欲しいですが、果たして発売されるんでしょうか?
余談ですが、TX3同様にプレミアムコンデジ、ハイエンドコンデジとカテゴライズされる以下の3機種
RICOH GR IV、Canon PowerShot V1、FUJIFILM X100VI ブラック、X100VI シルバー
は、センサーが1インチより大きいAPS-Cサイズ(V1はさらに少し大きい)なので、似てはいますがかなりの違いがあります。
価格もTX3のような1インチコンデジよりは高価…と思ったらPowerShot V1はえらく安いですね…。
その代わりと言っては何ですが、かなりサイズが大きく…と思ったらX100VIのほうが大きいですし、なんならGRシリーズはめちゃくちゃ小さくて軽い…なんなんでしょうこいつらは。
※ V1だけズームレンズで、他は単焦点なので、それぞれ良い意味で独自カラーが濃いカメラたちです。用途に合ったカメラを見つけてくださいね
まとめ:イベント撮影のルール次第で大化けするかもしれない
LUMIX DC-TX3は不便さはありますが、このサイズ感で超望遠が撮れて、それなりの画質、それなりのオートフォーカス、そこそこの機能を搭載したカメラです。
カメラの選定に制約が無い場合で、
もっと画質良く撮りたい!
とか
思い通りに操作したい!
とか
ファインダーや可動モニターが欲しい!
といった要望がある方は、このTX3ではなくミラーレスカメラを使いましょう。わざわざこのカメラを選ぶ理由がありません。
DC-TX3は良いところはたくさんあるけど、悪いところもある。
特別な場面では選択肢としてベストではないけど、ちょっとしたイベントや気張りたくない旅行はもちろん、常に持ち歩いて日常のお供としても頼れるパートナーになりえて、多くの場合でベター寄り。
それを把握したうえで、よろしければレンタルでお試ししてみてください。
今回使用したカメラ
パナソニック的には「コンデジサイズで超望遠撮影をしたい方」がメインターゲットかもしれませんが、個人的には「マクロ(接写)撮影が好きな方」に、おすすめしたいカメラでした。
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【公式】これを読めば解決!LUMIX TX3使いこなしガイド
余談ですが、アイドルの推し活などで、レンズ交換式カメラはだめだけどスマホで撮影するならOKというイベントが増えていますが、同様にコンデジもOKというイベントが、つい先日存在していました。
これまで望遠撮影が優れるカメラとして、AndroidスマートフォンのSamsung Galaxy Ultraシリーズが人気で、こちらは光学ズーム使用だと大体100mmの望遠です(ここからAIズームなどを併用してもっと望遠撮影が可能に)。
2026年7月に登場したOPPO Find X9 Ultraでは同様に大体230mmとなり、スマホでもかなりの望遠撮影が可能となりました。
TX3は光学ズームで360mmです。普通のスマホではまだまだかなわない領域です。
そしてレンタル料金を見てみるとスマホよりも2倍から3倍は安価です。
TX3の360mmで撮った写真は、お世辞にも画質がとてもよいわけではありませんが、一応1インチセンサーですので、ある程度の画質は担保されています。
ひいきしているわけではなく、値段なりの価値はあると思います(安くするためにファインダーが排除されてモニターも固定なわけで)。
表題のとおり、イベントのルール次第では、選択肢の1つとして入れても良いのかもしれません。



























