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ポータブル電源 BN-RB3-C レンタル機材 何に使える?

ポータブル電源 BN-RB3-Cは何に使える?

先日入荷した「BN-RB3-C」は、AC、USB Type-Aが2つ、シガーソケットポートの3種の出力で使えるポータブル電源です。
重さは約3.6sで多少ずっしりした感じはしますが、本体上部にハンドルが付いていて持ち運びやすく、アウトドアといった屋外で積極的に使えるような設計となっています。

ポータブル電源 BN-RB3-Cポータブル電源 BN-RB3-C

気になるのが使用可能な電化製品。
以下は公式ページの画像になりますが、主にスマートフォンや小型の電化製品が例として挙げられています。

使用機器への給電回数・使用時間の目安
出典:公式ページ(https://www.jvc.com/jp/portable-power-supply/

またBN-RB3-Cの仕様では「定格200W以下の製品」となっています。とはいえ数値だけではピンときませんね。具体的にどのようなものが使えるのでしょうか?

今回の特集はレンタルで取り扱っている機材の中から、BN-RB3-Cで使えるものを雑多にピックアップしてご紹介したいと思います。

取り上げる機材はこれだ!

さて、実際に電源に繋いでみる機材は以下のものになります。

  • ワイヤレスアンプ WA-2800SC
  • LEDライト VLP-12500XP
  • ポータブルPAシステム FREEPLAY
  • ノートパソコン Pavilion Power 15
  • プロジェクター dreamio EF-100B
  • Panasonic LUMIX DC-GH5

先ほどの公式の表からどれくらいのW数でどれくらいの時間使えるか推測しておきましょう。

  定格電力 使用時間
LEDランタン 12W 22h(公式より)
扇風機 30W 8h(公式より)
電気毛布 60W 4h(公式より)
VLP-12500XP 72W(1灯) 3.3h?
WA-2800C 73W 3.2h?
32型液晶テレビ 80W 3h(公式より)
FREEPLAYPavilion Power 15 150W 1.2h?
dreamio EF-100B 178W 1h?

100W以上の製品は極短時間しか使えない予感がひしひしとしますが、ひとまずやっていきましょう。

dreamio EF-100B

dreamio EF-100B
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まずはプロジェクターです。
EF-100Bはスタイリッシュな筐体で、そこそこ明るい2000ルーメンホームプロジェクター。
こちらの動作時電力は 【178W】 となっていますので、BN-RB3-Cでギリギリ使用できそうです。
はたして何分使えるでしょうか。予想では1時間ほどとみていますが…。

実際に使い倒してみました。

使用時間は
2時間30分
ほどでした!

思った以上に使えてびっくりしましたが、DVDなどを流す場合は再生のためのプレイヤーも必要になりますので、それもまかなうとすると電力消費は微増となります。(今回はプレイヤーはコンセントから供給してました)。
例えば ブルーレイプレイヤーDMP-BD90 は消費電力が6Wですので、併用する場合は2時間程度になるのではと予想します。

なお、BN-RB3-Cのモニターに出力されたOUTPUTの数値は大体110W強でした。仕様上の電力「178W」と異なっていますが、この値は起動時や負荷を与えた際の最大値なのではないでしょうか。

MACKIE ポータブルPAシステム FREEPLAY

MACKIE ポータブルPAシステム FREEPLAY
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続いて音響機材のFREEPLAY。ポータブルPAということで、野外イベント、ライブ等での使用が見込まれる製品です。

仕様から定格出力 【150W】 とわかりますので、使用自体は問題なさそうですが、どのくらいの間動かせるのでしょうか。予想は1時間強ほどと考えましたが…。

実際に使ってみました。

音量MAX状態で
60分3%
しか減っていません!

バッテリーが減らな過ぎです。これは30時間以上も動くことになりません!?

さすがにずっと音を出し続けるのは難しいので、使用時間については、一般的な使用方法で動作させた状態でのOUTPUTの値からおおよその時間を予測することにします。
OUTPUTの数値は12W前後でしたので、表からLEDランタンと同じ、22時間はもれなく使えそうです。

なおFREEPLAYは乾電池駆動も可能ですので無理にポータブル電源を使う必要はありません。

TOA ワイヤレスアンプ WA-2800SC

TOA ワイヤレスアンプ WA-2800SC
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次に屋外での使用シーンが目に浮かぶ製品「ワイヤレスアンプシリーズ」からWA-2800SCです。
こちらは仕様から定格AC時 【73W】ということがわかります。
200Wを余裕で下回りますので全く問題ないでしょう。

実際に使ってみました。

OUTPUTの数値は14Wでしたので
20時間は使用可能!?

ワイヤレスマイクを2本同時に使っても変わりませんでした。CDやメモリーから音楽を再生したりしない限りはW数は上がらないのだと思います。

なおWA-2800SCも乾電池駆動可能です。無理にポータブル電源を使う必要はありません。

LEDライト VLP-12500XP 3灯セット

LEDライト VLP-12500XP 3灯セット
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次にLEDライト。
LEDは蛍光灯に比べて消費電力が少ないはずです。仕様を見てみると最大【約72W】と、やはり使用は問題なさそうです。

しかし、こちらの数値は1灯分です。ですので3灯同時使用はできません。

ということで、1灯だけで使ってみました。

両方光量MAXで90〜95Wの状態で
2時間
くらい?

「両方」というのは、こちらのLEDライト、1灯で白色、橙色、それぞれ98段階もの明るさ調整ができるためです。
片方だけ光量MAXで50W弱それぞれ10%の明るさで20W強といったところでした。

VLP-12500XP 調光時

明るさをMAXで使わない場合は複数同時使用も行けそうですが、短時間しか使用できない点と、かんたんにW数を調整できてしまうため、誤操作によりBN-RB3-Cの200W制限を超えてしまう可能性がある点から、LEDライトでの使用はあまり推奨できないですね。
そもそもVLP-12500XPはバッテリー駆動も可能なLEDライトですので、長時間使いたい場合はバッテリーを追加レンタルいただくことをオススメします。

Pavilion Power 15

Pavilion Power 15
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さて、カテゴリーが変わって、今度はパソコンです。
パソコンと言ってもデスクトップPCは電力を多く消費しますので、ノートパソコン、その中でもGeForceのような専用グラフィックスを搭載した機種を見てみましょう。

Windows10搭載のPavilion Power 15の消費電力は最大時【150W】とありますので、これを動かしてみましょう。150WというのはFREEPLAYと同じですね。
が、本当に150Wなのか当てにならないので、ともかくやってみるしかありません。

FF XVベンチマークを動かしてみました。

OUTPUTは概ね150Wを超えない程度で安定
1時間30分〜
は使えそう?

珍しく?仕様通りの消費電力です。
チェック時は負荷を与え続けて100〜170Wを推移していましたが、ネットワーク通信は行っていませんので、実際にネットゲームを行う場合はさらに短い動作時間となるでしょう。

なお負荷を与えない状態のOUTPUTは50Wほど、Web閲覧時は60Wほど、YouTube視聴時は70Wほどといった感じでした。
負荷を与えた状態(150W)のときは1分で1%ほどバッテリーが消費されていましたが、負荷を与えない状態では5〜10分で1%の消費でしたので、そこそこ長く使えると思います。
当たり前ですがCPUの処理が重い作業やネットワーク通信をするときは消費電力は増しますので、パソコンで行う内容によって使用時間も前後するといったところです。

ただし内蔵バッテリーのみで10時間近く使えるパソコンですので、焼け石に水。150W超の機器は本当に災害時などの緊急用として考えておいた方がよさそうです。

ちなみに専用グラフィックス搭載の弊社レンタルパソコンのうち、Quadro搭載モデルは大体100Wほど、GeForce搭載モデルは150〜200Wほどのようですので、一番負荷がかかりそうなDELL ALIENWAREでは使ってほしくないかもしれません。

Panasonic LUMIX DC-GH5

Panasonic LUMIX DC-GH5
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さあ、今回のメインイベントです。
DC-GH5を電源駆動させる場合はどうでしょうか。
GH5は直にBN-RB3-Cと接続することはできませんので、次のACアダプターキットを使います。

Panasonic ACアダプターキット DMW-AC10 + DMW-DCC12
Panasonic ACアダプターキット DMW-AC10 + DMW-DCC12

ACアダプターキットの仕様は以下になります。

  • 入力(BN-RB3-Cからもらう電力):100V-240V 50/60Hz 0.6A 47VA(100V) 63VA(240V)
  • 出力(DC-GH5へわたす電力):8.4V===2.5A

VAってなんだ…Wが書いてない…どうしよう…

と、とりあえず落ち着いて1つ1つ見ていきましょう!
まず日本において、一般家庭では100Vの電圧が流れますので、2つ表記のあるVAの値については、63VA(240V)ではなく47VA(100V)のほうを使うことになります。

続いてVAとは何かというと、文字通りV(電圧)とA(電流)を掛け合わせた単位となるわけですが、同じ電力=電圧×電流であるところのW(電力)との違いを簡単に言うと…
VAは実際に使われる電力とその電力を生み出すために使われる電力の合算
・Wは実際に使われる電力のみ
となります。
つまりVAには「無駄になった電力も含まれる」ため、VAの数値の方がWの数値より高い表記になるのがわかります。

ということは、BN-RB3-Cは定格200Wまでの機器を使えますので、47VAなら余裕で使用OKということになります!

この計算、合っているかどうかわかりませんので、今までの結果から結局のところ使ってみるしかないでしょう。
以下のようにカメラを設置して、設定は、[MOV/FHD/8bit/100M/60p/2fps]、クイックモーション動画30倍速、モニターは開きっぱなしで撮影しました。

21時間ほど録画して

残り28%でした!

今回の状況では24時間連続撮影も余裕そうでしたね。
なおOUTPUTの数値は11Wほどでした。この値は400Mbpsの高ビットレート記録時も13Wほどでしたので、メモリーカードの容量が許す限りの長時間撮影ができそうです。

ただし、今回は室内で撮影したためこの時間でしたが、屋外など、気温の低い環境ではより時間は短くなります。
動きの速いものを撮影するとさらに電力消費も増えますので、使用時間にはご注意ください。

以下はとりあえず撮ってみた動画です。面白みはありませんが思ったよりきれいに撮れてて満足です(2分30秒後くらいから夜明けです)。
※カメラ内で撮れた映像を編集でさらにハイスピードにしています

余談ですが、VAについてはここが簡潔に書いてあってわかりやすいです
WとVAの違いとは|みるみるわかるEnergy|SBエナジー

実測および推測値とまとめ

最初に作った表をアップデートしてみましょう。

  定格電力 / OUTPUT表示 使用時間
LEDランタン 12W 22h(公式より)
FREEPLAY 150W / 12W 1.2h22h(推測値)
WA-2800C 73W / 14W 3.2h20h(推測値)
扇風機 30W 8h(公式より)
電気毛布 60W 4h(公式より)
32型液晶テレビ 80W 3h(公式より)
VLP-12500XP 72W(1灯)/ 20〜95W 3.3h2〜3h前後(推測値)
dreamio EF-100B 178W / 110W強 12.5h(実測値)
Pavilion Power 15 150W / 50〜170W 1.2h最短1.5h前後(推測値)

使用可能時間の予測が面白いくらいに的外れですね。

公式が謳っている通り、使いたい機材の消費電力が「定格200W以下」と表記されているならとりあえずは動かせそうですが、実際に使ってみないと何もわからないと言うのが今回の結論です。
仕様よりも大幅にW数が小さくなるものも多いため、思ったよりも長く使える!とうれしい誤算になることも多そうです。

レンタル品と一緒にBN-RB3-Cを使いたい方は、ご注文いただく前にまずはお問い合わせいただくのが最善かなと思います。
ただし「使えるかどうか」はお調べしますが「何時間使えるか」といったご質問には回答できませんのでご了承ください。