【TAMRON 18-300mm(富士フイルム用)】お手軽ズームレンズで流し撮りにチャレンジ!|APEX Insight - エイペックスインサイト -
カメラ基礎講座

【TAMRON 18-300mm(富士フイルム用)】お手軽ズームレンズで流し撮りにチャレンジ!

Coyote

今回は流し撮りという撮影テクニックをご紹介!
流し撮りは、動く被写体を撮る時に背景が流れるようにして躍動感を出すテクニックです。
少し難易度の高い撮影ですが、やり方を知っていれば誰でもチャレンジできます。
今回はお手軽ズームレンズTAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD(Model B061)(富士フイルム用)で撮れるか挑戦します!

撮影のポイント!

流し撮りは、躍動感を出す為にシャッタースピードを遅くして『動きの残像=ブレ』を記録します。
しかし、カメラを固定して動く被写体を撮っても『背景がハッキリ見えて被写体がブレた写真』になってしまいます。

これでは主役の車がよく見えません。
主役をハッキリ写して躍動感を出す為には、背景を動かす必要があります。
その為には、被写体をカメラで追いながら遅めのシャッタースピードで撮れば良いのです。
そうすると周りの背景が流れる写真になります。
被写体を追いかける際に、フレーム内で被写体が同じ位置を保つよう追いかけるのがポイントです。
「被写体が画面中央にいるのをキープする」などを意識して追いかけると良いでしょう。

シャッタースピードはとりあえず1/60くらいから始めて調整してみて下さい。
カメラを振ると余計なブレが発生するので気をつけましょう!

流し撮り用の機材選び

さて、コツが分かったら、次は機材を選びましょう!

カメラ

シャッタースピードの調整が可能なカメラであれば何でもOK。

レンズ

望遠レンズの方が躍動感を出しやすいでしょう。
手持ち撮影の場合は『流し撮りモード』の手振れ補正※が搭載されたレンズがお勧め!
※『流し撮りモード』の手振れ補正は、例えば「カメラを横方向に振ると、縦方向のブレだけ補正する」のように一方向のブレのみを補正してくれる機能です。

メーカーによっては、切り替えをしなくてもカメラの動きを認識して自動で流し撮りに最適な手振れ補正をかけてくれるレンズやカメラもあるので、調べてみましょう!

NDフィルター

流し撮りはシャッタースピードを遅くするので明るくなりがち。
日中撮影の場合はNDフィルターを持っておくと安心!

一脚/三脚

手振れをしやすい場合、一脚か三脚で支えると撮りやすいです!

早速撮ってみた

コツが分かったところで、早速撮影をします。
『流し撮りモード』搭載のレンズならば撮りやすいのでしょうが、今回はお手軽レンズで撮れることを実証したいので、手振れ補正非搭載のTAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD(Model B061)(富士フイルム用)を使います。 手振れ補正が無い分、今回は一脚 MPMXPROC4に添えて撮影に挑みます。
「マニュアルモード」で絞りは1/30F値とISOはその時の明るさに合わせて調整します

ここでウッカリ! NDフィルターを忘れてきた事に気が付きます。
おかげで最小感度のISO200でも絞り値はF22とかなり絞る事になってしまいました。
絞り過ぎは解像感を下げてしまうので、日中はNDフィルターが必須です。
今回は絞り過ぎて解像感が下がった分、後からコントラスト等で調整する事に……。
動きの速いものを撮るので、トリミング調整前提で少し広めの画角に設定します。

セットできたら、まずは構図確認の為にカメラ固定のまま撮ってみます。

このようにカメラ固定では飛行機の残像が撮れるだけとなります。
そこで今度は飛行機の動きに合わせてカメラを振ります。

おっと、意外と難しい。 望遠レンズで早い動きを追いかけるのは結構難しくてブレてしまいます。
また、飛行機をうまく追えても、シャッターを切る瞬間についカメラの動きを止めてしまってブレてしまうのです。 これは中々奥が深い。 そこで、今度はカメラのインターバル撮影機能を使って撮ってみる事にしました。

インターバル撮影とは、設定したシャッター間隔でカメラが自動的に連続撮影してくれる機能です。
最近のデジタル一眼カメラでしたら搭載されている機種も多いはずです。
撮影間隔は1秒、飛行機が来たタイミングでインターバル撮影を開始します。
ピントはAF-Cか、被写体の位置が凡そ分かる場合は事前にMFで合わせておくと良いです。
カメラが自動でシャッターを切り続けてくれたので、飛行機を追うことだけに集中出来ました!

どうでしょう!
ブレを軽減する為に電子シャッターで撮ったので、ローリングシャッター現象で背景が少し歪んでしまいましたが、中々上手に撮れました!
遠くの横移動写真を撮る場合は一脚+インターバル撮影、結構アリです。

慣れてきたら手持ちにも挑戦

帰り際、手持ち撮影にも挑戦!
半日被写体を追いかけたおかげか、脇を締めてしっかり追えれば手持ちでも撮れますが、やはり『流し撮りモード』の手振れ補正は欲しくなりますね。

まとめ

いかがでしょう。今回はあえて『流し撮りモード』の手振れ補正の無いレンズで挑戦しましたが、工夫次第で上手く撮る事が出来ました! お手軽ズームレンズでもやって出来ない事はない!

お出かけ中に動く被写体を見かけたら、とりあえず挑戦してみてはいかがでしょう?(日中はNDフィルター推奨です!) 今回は流し撮りのご紹介ですが、せっかくなので流し撮りの合間に撮った写真も少しだけご紹介。18-300mmなので、様々な画角をこれ1本でお手軽撮影。
望遠レンズならではのボケは非常に美しく、解像力も十分。お手軽ズームレンズとはいえ侮れませんよ。

手振れ補正非搭載なのが残念ですが、ボディ内手振れ補正のある機種であれば問題無いでしょう。こちらのレンズはマウント違いでSONY用、富士フイルム用を取り扱っています。 通常撮影からテクニック撮影まで色々試せて便利ですよ!

記事を書いたひと
Coyote
Coyote
テレビCMの元オフラインエディター。 映像機材のレンタル屋さんとして、映像に関する事はプロであれ!を信条に出来ることは何でも取り組んでます。 PENTAXを愛用して16年。 低シェア故に輝ける周りと被らない個性が大好き!
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