【カメラ初心者のための基礎知識】〜シャッタースピード編〜
第二回となりました写真基本知識ですが、今回はシャッタースピードについて説明をしたいと思います。
みなさんシャッタースピードと聞いて何のことだろう? と考えてしまうと思います。
このシャッタースピードは撮影にとても重要なことで、初心者の方によくある失敗の一つブレた写真はこれを理解すれば防ぐことができます。
まずカメラのシャッタースピードを変更するために、カメラのモードをS・Tvのシャッタースピード優先モードかMのマニュアルモードに変えてください。
シャッタースピードとは
シャッターボタンを押して、カメラのシャッターが開いて奥のセンサーに光が当たる時間のことを「シャッタースピード」と言います。
簡単に言えば、シャッターが開いてから閉まるまでの時間です。
このシャッタースピードを例えるなら、蛇口の開け閉めと同じです。蛇口を開けてから、閉めるまでの時間が遅ければ出てくる水の量は多くなります。逆に蛇口を速く閉めれば出てくる水の量は少なくなります。
この時の出てきた水の量が、センサーに当たる光の量です。
シャッタースピードは上で説明したように、速くしたり遅くしたりするとセンサーに当たる光の量が変わってきます。
例えば、1/30秒と1/60秒だと1/30秒の方が1段明るく、1/60秒の方が1段暗くなります。そこは前回説明した絞りと同じ考えとなります。
余談ですがシャッタースピードは下記のように表示されます。
8”・4”・2”・1”・1/2(0.5”)・1/4・1/8・1/15・1/30・1/60・1/125・1/250・1/500
全て単位は秒です。また書いたのは一例のため機種によっては、これ以上の幅で設定することも可能です。
ブレについて
みなさん写真を撮っていて写真がブレた経験があると思います。
ブレには2種類あり、「手ぶれ」と「被写体ブレ」です。
この2種類のブレとシャッタースピードには大きな関係性があり、シャッタースピードが遅いとブレが発生しやすく、速くすると発生し難くくなります。
手ブレとは
手ブレはカメラを持っている人が、カメラを持っている時やシャッターボタンを押した時にカメラ自体が揺れてブレてしまうことです。
この手ブレはレンズが望遠になるとそのぶんブレやすくなるので、シャッタースピードも速くする必要があります。
目安としては、撮影時に使っているレンズの1/焦点距離(mm)秒のシャッタースピードが必要と言われています。例えば400mmのレンズを使った場合は1/400秒です。
ですが最近のカメラやレンズには手ぶれ補正機能がついているので、そこまでシャッタースピードを速くしなくても大丈夫になってきました。
左が手ブレした写真、右が手ブレしないよう意識して撮影した写真です。特に夜中での撮影は、周囲が暗く、シャッタースピードを下げてより光を取り入れて撮影しないと明るく撮ることができないため難しくもあります。
被写体ブレとは
被写体ブレは、被写体の動きが早く背景などはブレていないけれど動いている被写体だけがブレてしまうことです。
これは被写体がどれだけ早く動くかによってシャッタースピードも変わってきます。
飛行機や運動会の子供などの動きが早い被写体の撮影には1/500秒以上の速さが目安です。
※左が1/30秒・右が1/500秒で撮影した写真です。
1/500秒でも動かしている足が少しブレていますが、躍動感がある写真になると思います。
完全に動きを止めたい場合は、もう少しシャッタースピードを速くした方が良いかもしれません。特にこういった写真を撮るときは連射してベストな一枚を選別しましょう。
シャッタースピードを変えるとどうなるの?
実際にシャッタースピードを変えるとどのように変化をするのか、写真を見ながら説明していきます。
シャッタースピードを速くした場合
シャッタースピードを速くすると、動いているものを止まったような写真を撮ることができます。滝や海の波を撮影すると今まで見たことがない水しぶきの瞬間を見れ、それ以外にもスポーツ選手を撮影すると速く動く選手の一瞬を切り取ることができます。
シャッタースピードを遅くした場合
シャッタースピードを遅くすると、動いている物が流れているような写真が撮れます。
速くした時は瞬間を切り取るのに対して、遅くした場合は動いている物を無くしたり残像が残っているようなボヤかしているような写真撮ることができます。
まとめ
今までブレた写真を撮ってしまう方は、どれぐらいまでシャッタースピードを遅くしてもブレないか1度確認するのもいいと思います。
また、今まで使ったことのないシャッタースピードで撮影をして新しい写真表現に気付くかもしれません。
筆者は、50mmで1/60秒までが手ブレの限界でした。