4年ぶりにリニューアルしたMark IVの気になる点を解説

2016年9月上旬、実に4年の歳月ぶりに登場した新しい5D。そのナンバーは「Mark IV」となり、すでに完成の域に達していたMark IIIの隙間を埋めるようなブラッシュアップを中心に、さらに完成度を底上げしたようなモデルとなっています。

レンタル館にも先日入荷し好評なお貸出状況となっていますが、合間を縫ってさっそくお借りして、今月の記事で取り上げてみました。
従来機であるMark IIIとの比較と新機能の紹介を中心に、さっそくみてまいりましょう。

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5D Mark IVとIIIで大きく異なる部分は?

まずはMark IVとMark IIIの見た目、と言いますか、触ってみるとすぐわかる部分で違いをまとめてみました。

ボディは見た目、サイズともほとんど差がありません。
ロゴやプリントされたアイコンが多少異なったりしていますが、大きく変化した点は以下の3点だと思われます。
1.測距エリア選択ボタンの位置
2.リモコン端子の位置
3.タッチパネル機能の有無

その他で気になった点は、地味にUSB3.0にも対応しました。むしろ今まで対応していなかったことに驚きです(7D Mark IIなど5D Mark III後続機種には搭載されています)。

内部的な変更で個人的に注目したポイントは、
エクステンダーを装着したときに、レンズの開放絞り値がF8(F5.6超〜F8まで)のときも、61点の測距点すべてでオートフォーカスが可能 というところです。
言い換えると、2倍のエクステンダーに開放絞り値がF4のレンズを付けてもAFが動作するようになったのです。

上の説明でピンと来ない方も多いと思うので補足しますと、今までは開放絞り値がF2.8のレンズしかオートフォーカスができなかったのです。
しかもオートフォーカスが使える点が中心1点のみという状態です。
それだけでも厳しいのに、エクステンダーを付けるような望遠レンズでF2.8の明るさを持つレンズは、非常に高価で手に入れる難易度が高すぎます。あの「サンニッパ」で有名な300mm F2.8は50万円以上もするレンズです!!

しかしF4の明るさになると(発売日が古いこともあり)15万円です。3分の1以下の値段になり、手に入れる難易度が大きく下がります。
誰もがサンニッパを所有できるなんて思わないでください!

しかしいずれにせよMark IV自体が高価であるため、購入なんてとてもとても…という方にはボディ、レンズともにレンタルサービスがあります。

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なお開放絞り値がF8よりも暗い(F8超の)値のときは、ファインダー撮影時にAFを行うことはできません。マニュアルフォーカスとなります。

最後に比較表です。
Mark IVが優れているところ抜粋しているため見事にMark IIIが劣勢になっていますが、実際はMark IIIも素晴らしいカメラなのは言うまでもありませんよね。

  
  EOS 5D Mark IV EOS 5D Mark III
カメラ部有効画素 約3040万画素 約2230万画素
映像エンジン DIGIC 6+ DIGIC 5+
常用ISO感度 100〜32000 100〜25600
RAW 14bit、デュアルピクセルRAW 14bit
AF 61点高密度レティクルAF II
AIサーボAF III
測距輝度範囲 EV-3〜18 測距輝度範囲 EV-2〜18
EOS iTR AF
F8対応測距点 61点 1点(アップデートによる)
連写 最高約7コマ/秒 最高約6コマ/秒
ライブビュー デュアルピクセル CMOS AF
(撮像面位相差AF)
ライブモード
(コントラスト検出方式)
クイックモード
(位相差検出方式)
液晶モニター タッチパネル  
3.2型 約162万ドット 3.2型 約104万ドット
EOSムービー 4K(4096×2160)・30p フルHD(1920×1080)・30p
フルHD(1920×1080)・60p
HD・119.9fps(ハイフレームレート)
ファインダー 視野率約100%
GPS 内蔵 別途レシーバー必要
Wi-Fi 内蔵 別途ワイヤレストランスミッター必要
デュアルカードスロット CFカード、SDカード
USB 3.0 2.0
シャッタースピード 1/8000〜30秒
フリッカーレス 搭載 非搭載
DLO
デジタルレンズオプティマイザ
ボディ内可能  
ソフトウェアにて対応
大きさ(幅)×(高さ)×(奥行) 約150.7×116.4×75.9mm 約152.0×116.4×76.4mm
質量(本体のみ) 約800g 約860g

ボディ内デジタルレンズオプティマイザとは?

ここからは機能をピックアップしてご紹介していきます。
まずデジタルレンズオプティマイザ(DLO)は、キヤノン製の無料アプリケーション「Digital Photo Professional」に搭載されている機能で、5D Mark IVではカメラボディ内でも同様な処理ができるようになりました。
DLOは使用ボディとレンズの最適な補正をかんたんに行える機能と言うもの。
これがパソコンを使わなくてもカメラボディだけで行えるようになった!しかも自動だから便利で手間いらずだ!と思い、さっそく実際に撮影&利用してみました。

元画像を縮小したものです。特に補正してません。

右下の一部分を等倍で切り取ったものです。

上のものと比べて、どちらがDLOを適用したものかわかりますか?

正解は下がDLO適用写真です。若干ですが解像感が増した効果が現れているように見えますが、いかがでしょうか?

キヤノン公式でも撮影する被写体によって効果はまちまちと謳っていますが、今回の例では等倍で見ないと違いがわからない、微妙な結果となりました。
DLOを適用させればクオリティアップにつながる可能性がある、という認識で、使える状況では使っていこう、と締めくくりたいところなのですが、実は不安要素がありました。
それはワンショットごとに補正処理が行われるため、すぐに連射ができくなり、処理中は次の撮影ができなくなるのです。
45MB/sのSDメモリーカードを使用して撮影を行いましたが、4〜6コマ目以降はまともに連射ができなくなり、その後は1枚撮影毎に2〜3秒の待ち時間が発生しました。コレは痛い。

結論として
ボディ内DLO機能は1枚1枚じっくり撮影するような状況なら使える。
パシャパシャとテンポよく撮影したい場合は使えない。
と言えるでしょう。
とはいえ撮影後でもPC上で同様な処理ができますし、あえて撮影時にボディ内DLOを使う必要はないのかもしれません。

デュアルピクセルRAWとは?

デュアルピクセルRAW(DRAW)は、「Digital Photo Professional」上にて新たな後処理を可能にする記録フォーマットです。
解像感補正ボケシフトゴースト低減の3つの処理が加わったようですが、具体的には公式の解説を見てください。
新しい後処理機能 デュアルピクセルRAWオプティマイザ

説明はともかく、作例を見ても効果の程がわかりづらかったので、新聞を撮影して解像感補正を使ってみました。

結果、それでも効果がわかりづらく…解像感補正ではピント面を少しだけ前後に移動できるようですが、今回の作例では全体的にぼんやりとするだけで、プラスの効果は得られませんでした。

元画像です。中心あたりにピントを合わせています。

少し奥にピントをずらしたものです。手前がよりぼけたような気がします。

小物撮影(マクロ)やポートレート撮影などで、微妙にピントをずらしたいときに効果が期待できるかもしれませんが、 DRAWはあくまで最終手段で、過度な期待をしないほうが良い。 と結論付けさせていただきます。

タイムラプス(微速度撮影)

EOS 80D、5Ds Rなどでも撮影可能なタイムラプス動画。最新機種である5D Mark IVにももちろん搭載しました。
本来であればインターバルで撮影した「静止画」を動画編集ソフトウェアで「動画」として書き出しすることで実現したタイムラプス動画ですが、5D Mark IVなどではカメラ内で動画を自動生成してくれるので、撮影後すぐに動画として再生ができます。

タイムラプスの設定は動画撮影モードに切り替えた後に行えるようになっています。その後は説明書どおりに行えばOKのかんたん仕様です。

詳しく書いている理由は、自分がタイムラプス設定ができずに躓いたからです。

よくある作例ですが、実際にタイムラプス動画を撮影してみました。動画サイズが214MBもありますので通信量にはご注意ください。

実はこれ以外にも夜明けを撮影してきたのですが、取扱説明書にも記載がある通り「露出が1枚目固定」となるため、日が昇るに連れて画面全体が露出オーバー状態に…白飛びした動画が作られてしまいました。
自動で露出を補正しなおして撮ってくれるカメラもあるようですが、5D Mark IVでは残念ながらできません(もし機能があるならすいません)。
明るさが大きく変化する撮影状況では、従来の静止画から動画を作る作業でないと失敗作品が生まれますのでご注意を。

ちなみに例えばニコンでは「露出平滑化」という機能で、ソニーでは有料アプリを使うことでタイムラプス時も露出補正が効くようです。キヤノンには今後に期待ですね。

タイムラプス機能を使うときに注意する点は以下のとおり。
・三脚必須!!
・露出は1枚目の撮影時で固定される
・誤作動を防ぐため手ブレ補正は切る
・マニュアルフォーカスでピントを合わせよう
・ISO感度が上がりすぎないように設定する
・撮影間隔より長いシャッタースピードはシャッターが切れないので注意

まとめ

いかがでしたか?
毎回のことながら辛口な記事となっていますが、EOS 5D Mark IVは間違いなくMark IIIより性能向上が見られる正統進化な素晴らしいカメラであることは間違いありません。
ですが趣味として購入するにはかなり…強気なお値段設定ですよね。
「買うか買わないかはある程度撮ってみてから判断したい」
「とりあえず使ってみたい」
そんな方々のためのレンタルサービスです。ぜひぜひレンタル館をご利用いただければ幸いです。

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